お菓子を巡って

私の実家は、基本的にお菓子やジュースを摂取する習慣がなかった。家に全くないというわけでなく、禁止されてるというわけでなく、そういう家だった。

姉はよくジュースとお菓子を買うようになったが、私は必要性も感じられないしお金ももったいないので、常にお菓子が周りにあるような生活はしてなかった。確かに小腹が空いたら何か食べたいが、だからといって購買の意欲にはつながらなかった。

結果的にはそれが、私が基本的に平均体重を下回ってる理由だと思う。食べる習慣がないから、食べたいと思わないから、ご飯以外に食べるものがなかったので太らなかったという話である。体質的なものもあるかもしれないが、大部分はそうだと思う。

 

同棲を始めて知ったが、夫はお菓子を常に置いておきたいタイプだった。別に生活費で買うのも拒否しないし、買っていい?と言われたら肯定してたが、私が食べないので、夫は小遣いで買うようになった。

ご飯の前や小腹が空いた時に食べている。なるほどな、と思う。それも別に悪いとは思ってないから、なるほど、と思うだけで、否定的な意味ではない。

 

結婚というのは、愛し合った2人が共に生活して幸せになるというものだと思うが、同棲して2年以上経った今考えるのは、結婚とは、違う家庭で育った2人が自分たちの生活を送るためにお互いの価値観をすり合わせて、よりよい生活を送っていく中で家庭というものを作るものだということだ。

我が家の場合、お菓子はそのひとつだ。

お菓子を食べない女とお菓子を食べる男が一緒に生活をしている。つまり、お互いの価値観は異なる。

もし私がお菓子を食べるような人間は信じられないというタイプの女だったら、そこで喧嘩になったり険悪になっていたかもしれない。

でも私は別にどうでもよくて、基本は食べないけどお腹すいた時に食べれるからいいよねと思うくらいである。ので、特にそこで争ったことはない。

夫が肩身の狭い思いをしてるかどうかはわからないが、私は気にしてないので、それは無用なことである。しかし彼がどう思ってるのかは、知らないし、わからない。

 

お菓子以外にも、沢山のことがあった。同棲時代を含めて2年半強の間に、私たちはいろいろなすり合わせをしてきたのだと思う。

子供が出来たことで、子育ての面で価値観のすり合わせが必要になるのかもしれない。

結婚したら大変なことももちろん多い。独身だった頃のようにはいかない。

でもそういう価値観のすり合わせ的なものを楽しめると、結婚っていいこともあるかも、と思えるのではないかと思う。

ただ、もちろん、それで争いになることもあると思う。そういうときに話し合いをして、そういう目を一つ一つつぶせるような夫婦になれたら、それが私の理想かもしれない。